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ガンバロウ福大!行政の「結」

2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震に端を発する東日本大震災をきっかけに、福島大学行政政策学類の教員有志でブログを開始しました。福大行政に関わる情報共有・情報発信の場として、このブログが、読者のみなさんとわたしたちの、また、みなさん同士の結節点になれば嬉しいなと考えています。一緒に手を携えて、この難局を乗り切っていきましょう。     (2012年3月26日記)

震災対策室の取り組み②―授業開始に対する学生意向調査

おや・ぴた「大変です! 親分じゃなかった、室長!」
ひろやす「なんでえ、帰るなり騒がしい連中だな。いったい俺の留守中になんかあったのかい?」
おや「それが、ブログが大変なことに」
ぴた「黒崎さんのブログ記事への反響がすごくて・・・」
ひろやす「俺のブログ記事より人気があるのか、何だつまらない」
おや「そうじゃなくって! 炎上したらブログ閉鎖ですよ!」
ひろやす「そいつぁ大変だ、書きたいネタはいっぱいあるのになあ。モッタイナイ。また別のブログを立ち上げればいいか」
ぴた「分かってないねこの人は。授業開始に対して新入生、在学生、保護者からいろんな意見が出ているんですよ」
おや「それだけじゃなくて、学類の震災対策室も何をやっているんだというお叱りの声も上がっているんですよ。室長も『情報発信力』が重要だって書いていたじゃないですか。」
ひろやす「それもそうだな。たしかに書きたくても書けないことが多いから、読者には状況が見えにくいだろうなあ・・・そうだ、あれを記事にしたらどうかな(モニョモニョ)」
おや・ぴた「がってんです! 親分じゃなかった室長!」

報告:行政政策学類の取り組み②―授業開始に関する学生意向調査

 新入生・在学生、保護者の皆さんの最大の関心事は、5月9日に入学式(新入生を迎える会)を開催し、5月12日に授業を開始するとのことだが、再び大きな地震がきても大丈夫だろうか、原発事故による放射能の影響はないのだろうか、ということだと思います。
 大震災が発生して以来、私たち教員の間では、授業開始の時期やその条件について何度も議論を重ねてきました。「学生や教職員の生命や健康を守る」ということは、教育・研究・就業にあたっての大前提であり、そのことに異議を唱える者はいません。
 しかし、「安全」についての考え方や「安心」についての感じ方は、個々人で大きく異なり、同じ学類の教員の間でも意見は一致しませんでした。専門家の間でさえ見解が分かれる重大問題に対して、さまざまな意見が出されるというのは、ある意味当たり前であり健全なことだろうと思います。
 そうは言っても、多種多様な意見をそのまま施策に反映することはできませんから、一つの施策をとるのであれば、それに反対したり不安を感じたりする人にも納得できるだけの対応や説明をすることが重要になります。
 そこで、学類としては、一貫して次のことを主張してきました。
 それは第一に、授業を開始するのであれば、大学が「安全」であると判断する基準や根拠を示すこと、第二に、百パーセントの安全はあり得ないのだから、どの程度のリスクがあり、どのようにしてリスクを減らすことができるのかを検討して、リスク軽減のためのあらゆる手段を講ずること、そして、第三に、それらを学生や保護者に対して具体的に説明し「不安」を軽減することです。

 こうした学類の主張を裏づけるために、実施したのが、「授業開始に関する学生意向調査」でした。それまで、授業開始については教員の間でしか議論を行わず、学びの主体である学生の意向についてはほとんど考慮してきませんでした。
 しかし、原子炉安定の長期化や大規模な余震が懸念される中、学生が授業再開に対して大きな不安を抱えているのではないか、という声が寄せられたことから、震災対策室では、授業開始に対する学生の意向を聴取することにしました。4月11日~18日、対策室のメンバーを中心とする教員を通じて、次の文章をメールで流してもらい、学生の意見を集約しました。

「東日本大震災から1ヶ月が経ちました。被災地では徐々に復興の動きが出てきましたが、福島は原発事故の影響もあり将来が見通せません。
 福島大学では、『5月9日入学式、5月12日授業開始』に向けて準備を進めていますが、原発はいまだに予断を許さない状況にあり、再び水素爆発を起こす可能性があります。また、とくに若者に対しては長期被曝の影響が懸念されています。
 こうした状況の中で、予定通り授業を開始すべきかどうかについては、学類の教員の中でも意見が分かれています。
 小中学校も授業を開始しているのだから大学でも授業を始めるのは当然ではないか、放射能よりも授業を開始できないことのほうが不安だ、という意見があります。他方では、まだ大きな危険性があるのだから、たとえば前期は休講にして、後期集中や他大学受講など別の形で授業を行い、休みはボランティアなどで有効に利用すべきではないか、という意見があります。
 皆さんは、この問題についてどのように考えますか? どんなことに不安を感じていますか? 安全を確保するにはどうすればよいでしょうか? 自由に自分の意見を書いてください。今後の対策を考えるうえでの参考にします。」

 意向調査の結果を簡単に報告しておきましょう。
 14人の教員を通じて184人分の回答が集まりました。学年別には、2年生が51人、3年生が57人、4年生以上が63人、大学院生が4人、不明が9人でした。
 意見の分布ですが、①予定通りの授業開始に賛成の意見、②反対の意見、③それ以外の意見(「わからない」「個人的には賛成だが一般論として反対」「不明」など)の3つに分類したところ、①が84人(46%)、②が44人(24%)、③が56人(30%)となりました。予定通り授業開始を望む学生が第一位ですが、過半数には届きませんでした。
 これを学年別に見ると、2年生の40%、3年生の35%、4年生の66%が①を選んでいて、卒業がかかっている4年生に予定通りの授業開始を望む声が多いことが分かります。
 性別の差はほとんどありませんでしたが、顕著だったのは県内外の差です。県内の学生の58%が①を選択した(②は16%、③は26%)のに対して、県外出身で①を選んだ学生は38%にとどまりました(②と③は各31%)。

 それでは、どんな理由で授業開始に賛成または反対なのかを見ていきましょう。
 賛成の理由を整理すると、①震災以来離れている友人や教員に早く会って話がしたい、②授業開始時期が遅れると予定通り卒業できるか、就職活動ができるかが心配である、③集中授業や後期開始になると学生にとっても教員にとっても負担が大きい、④福島に居住しているので放射能や地震のリスクは家にいても大学に行っても同じ、⑤小中学校では授業を開始しているのに大学で授業を開始しないのはおかしい、⑥授業開始をしないと福島は危険だという噂が立ち風評被害が拡大する、⑦放射線量は低下しており、福島は原発から離れているので危険ではない、⑧原発事故収束の見通しが立たないので待っていたらいつ授業開始になるか分からない、などがあげられます。
 一方、反対の理由を整理すると、①原発事故は収束しておらずいつまた爆発が起こるか分からない、余震も続いていて心配である、②放射能の長期累積や内部被曝など被曝の影響が未知数である、③政府や東電が正しい情報を提供しているとは思えずもっと深刻な事態が起きている可能性がある、④自分や家族が被災していて落ち着いて勉強できる環境にはない、⑤休講することによってボランティアなど有益な活動ができる、⑥大学の危機対策が不十分で安心して授業にでられない、⑦自分は大学に行きたいが親が反対している、などがあげられます。

 さて、意向調査の結果をどうみればよいでしょうか。学類の在学生の約3割の回答ですので、必ずしも全学生の意向を反映しているとはいえないでしょう。また、単位の認定の仕方次第で、意見の分布は大きく変わる可能性があります。どちらの意見が多いか少ないかはあまり意味をもちません。

 私たちが重視したのは、賛成・反対どちらの意見の場合も、多くの学生がさまざまな「不安」を抱えているということ、そして、大学に対する要望をもっているということでした。
 その要望とは、①授業を開始するのであれば、大学は安全と判断した根拠や基準について学生に対してきちんと説明をするべきである、②原発事故や余震に対して十全の備えをして学生の生命を守るべきである、③被災したり現状に強い不安を感じたりして授業に出ることができない学生に対しては特別な措置をとることが必要である、の三点です。
 ①と②については、これまでの学類の主張を裏づける結果になりました。
 ③については、大学として安全・安心を確保するための最大限の措置をとるように努力することは当然ですが、被災等の理由で授業に通うことができない場合への対応を(休学や他大学での単位取得など)を考えるべきであるということになりました。

 今回の意向調査では、学生一人ひとりが真剣にこの問題を考えて回答してくれました。だからこそ、このブログでもきちんと結果を知らせるべきだという声が出たのだと思います。さすが行政の学生だと嬉しく思うとともに、皆さんの声に大いに力づけられ、日々の業務に励んでいます。

 震災対策室では、この意向調査の結果(A4用紙で50頁以上)を、個人が特定できないように加工したうえで、学類の全教員にデータで配信しました。
 また、学長・副学長に対しては、みなさんから寄せられた意見や要望を踏まえ、「授業開始にあたって安全と安心を確保するために」という要望書を作成し、あわせて調査結果を提出しました。
 この文書の中では次の点を要望しており、震災対策・復興支援室の中にリスク管理チームを設けて独自の検討も進めています。

○地震対策

  ① 学内の施設・設備の総点検
  ② 地震発生時情報伝達システムの整備
  ③ 地震発生時マニュアル(安全確保、避難、安否確認等)の改訂、学生向けカードの作成と配付、ガイダンスの実施
  ④ キャンパス内の避難所及び避難物資の準備
  ⑤ 3月11日と同程度の大地震を想定した全学避難訓練の実施(授業開始後1ヵ月以内)

○原発事故対策

  ① キャンパス内の毎日の放射線量のモニタリングの実施と情報開示(大学全構成員がいつでもすぐに見られるようにHPやキャンパス内モニターテレビでの配信)
  ② 保健管理センターでのスクリーニングの恒常的実施(希望者のみ)
  ③ 学生への行動指針(日常生活、授業・課外活動)の作成、ガイダンスの実施
  ④ 緊急時の屋内退避・避難マニュアル(とくに学生への緊急連絡網)の見直し

 福島大学の現状や対応策については、今後もより分かりやすく、また具体的に公表していく必要があると考えています。このブログでも、「震災対策室から」の項目で、少しずつ紹介していきます。
 また、保護者向けの説明文書については、先週末に学類の後援会役員との間で協議を行いました。その結果については、今しばらくお待ちいただきたいと思います。

コメント

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  • 2011/04/29(金) 00:32:46 |
  • |
  • #
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お願いです

28日に教務課より時間割、学習案内の配布日程が発表されました。
しかし配布されるのは2日間だけのようです
私は今県外の実家におり、原発や余震の心配もあるため授業開始ぎりぎりまで実家にいる予定でしたがそれでは資料を受けとることができません。
資料だけ受け取りに一時大学に行くことも距離的に厳しいです。
配布期間の延長など、県外の学生のことも考慮していただけないでしょうか?
本来なら教務課に問い合わせるべきだとは思ったんですが…
長々と失礼しました。

  • 2011/04/29(金) 00:52:48 |
  • URL |
  • 行政2年 #-
  • [ 編集 ]

上の方へ
それぐらい自分で教務課に問い合わせてください。先生方のお時間を、自分たちができることに割かせないでください。きつい言い方ですみませんが、今後このような要望が増えては先生方に申し訳ないと思いコメントさせていただきました。

  • 2011/04/29(金) 01:35:22 |
  • URL |
  • 匿名 #-
  • [ 編集 ]

下の【匿名】さんへ
少し言い方を選んだらいかがですか。

今現在、困り果てている学生にその言い方は不適切ですよ。

現在、大学の指揮系統は混乱しているようです。具体的事例はあえて申しませんが。

この不測の時代に苦労しているのは、大学も学生も一緒です!
だからこそ、きちんと相手の立場や感情に配慮した発言をなさるべきだと思いますよ。

差し出がましいとは思いましたが、一言申し上げさせて頂きました。

  • 2011/04/29(金) 07:54:34 |
  • URL |
  • 経済4年 #2CiZrHg2
  • [ 編集 ]

失礼いたしました

時代ではなく、事態です!
文脈上分かるかと思いますが、念のため。

  • 2011/04/29(金) 07:57:09 |
  • URL |
  • 経済4年 #-
  • [ 編集 ]

まあまあみなさん落ち着いて(笑)
そもそも、在学生に配られる資料は、学類によって異なります(新入生には「迎える会」(入学式)以降になります)ので、それぞれの学類の教務課窓口に直接問い合わせるのが正確だと思います。
教務課職員のみなさんも、今の状況はよく分かっていますし、親切に対応してくれますから、期限を過ぎたら渡さない!といったことはないですよ。ご心配なく。
大学HP(正常版)でも、時間割など分かる部分もありますので、そちらもご覧ください。
それと…大学内が混乱しているということもありませんよ~。

  • 2011/04/29(金) 08:30:03 |
  • URL |
  • 夜の震災対策室・ぴた #-
  • [ 編集 ]

少し感情的になってしまったかもしれません。すみません。
そうなんですか?!他大学による単位取得において、大学全体の動きと学類(経済、行政)の動きが異なっていたので、そう推測しておりました。
それを伺い、ほっといたしました。ありがとうございます!
いつもブログを読ませて頂いてます!そちらも大変だとは思いますが、体調には気をつけて下さいね。

  • 2011/04/29(金) 09:29:23 |
  • URL |
  • 経済4年 #2CiZrHg2
  • [ 編集 ]

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