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ガンバロウ福大!行政の「結」

2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震に端を発する東日本大震災をきっかけに、福島大学行政政策学類の教員有志でブログを開始しました。福大行政に関わる情報共有・情報発信の場として、このブログが、読者のみなさんとわたしたちの、また、みなさん同士の結節点になれば嬉しいなと考えています。一緒に手を携えて、この難局を乗り切っていきましょう。     (2012年3月26日記)

「ひろやすの部屋♪」~葵寮ブログ管理人インタビュー3(完)


夜の震災対策室からこんにちは、オレンジ・やきのりです。


葵寮のマキコさんのインタビュー、昨日で完結の予定だったのですが、レッド・ひろやすが夜室長マル秘業務にかかりきりだったため(?)、インタビュー後記が完成せず、泣く泣く投稿をあきらめました(マル秘業務の内容については、いずれ皆さんも分かると思います)。


さてさて、気を取り直して参りましょう(笑)。本日、いよいよフィナーレを迎えるマキコさんインタビューですが、前回ひろやすが予告している通り、アツいトーク満載のオフレコ(?)放談になっていますよ。そして、ひろやすのインタビュー後記もお見逃しなく。


では、早速どうぞ♪


*******

(ひろやす)これまでのひと月で何が一番大変だった?


(マキコ)うーん、情報がないことが一番きつかったですね。原発情報も含めてですが、特に生活情報ですね。どこのスーパーがやっているとか、正確な情報がなかなか入ってこないので、行ってみたら店がやっていなくて、少ないガソリンを無駄にしてしまったこともありました。


(ひろやす)水は大丈夫だったの?


(マキコ)大学近くに「平成の泉」っていう地下水の湧き出ているところがあって、そこに汲みに行っていました(地震後最初の住民説明会で教えてもらいました)。

でも、限られた量なので、パスタのゆで汁は何度も再利用していましたね。最後には、水の上に湯葉のような膜ができていました(笑)。

入浴もできないので、体臭はつらかったですね。自分の臭いだと分かっていたけど…。洗濯もできないので、シマムラ(激安衣料品店)で下着を大量に買い込みました。迷彩柄の下着を自分が買うことになろうとは思いもしなかったです。

その他にも、薬がなくなって、うちの祖母に教えてもらったショウガ汁(ショウガをすってみそと溶いたもの)を作って風邪をしのいでみたり、けっこうサバイバル生活でした。大学は大きな組織だから、大学内の寮にいれば安心だろうと思っていたのですが、実際にはなかなか大変でしたね。


(ひろやす)いま一番心配なことは?


(マキコ)私は商業高校出身で、商業の教員志望なんですが、教員採用試験の勉強をできていないということが一番不安ですね。今回の地震で、福島県も採用枠を絞るようですし(後日談:福島県では小中学校の採用枠ゼロ、高校の採用枠も30で、商業はゼロの可能性も…)、余計ハードルが上がっているのかなという気もします…。

周りの同級生の中には、東京に避難してひたすら勉強している人もいます。生協の教員講座(生協が予備校と提携して実施している課外講座)が宮城教育大学でも受講できることになり、そちらで講座を受講している人もいます。他方で、数は少ないですが、ボランティア等に打ち込んでいる教員志望者もいます。


(ひろやす)ライバルに遅れを取っていると?


(マキコ)うーん。目の前で困っている人を放っておいて勉強することは性格上できないんですよね…。それが現在の活動につながっていると思うんですが、もしかしたらどこかで勉強から逃げたいのかもしれませんね。目を背けたいのかも。

でも、今後何十年もの間、何千人もの学生を送り出す立場になるんだということを考えると、いま、この状況で、ただ勉強だけしていればいいという風には割り切れないんです。実際には、教員志望者の大半は勉強に励んでいて、ボランティアなどに力を入れる教員志望者はごくわずかですが、本当にこれでいいんでしょうか…。将来の何千人もの教え子のために、今は勉強に専念するんだという人もいましたが、いま目の前で困っている人を助けられないようじゃ、将来教員になっても何もできないと思います。


(ひろやす)それはそうだよね。マキコさんみたいな人にこそ教員になって欲しいね。


(マキコ)ありがとうございます。実際、ブログを始めて、新入生からメールをもらうようになったんですが、避難所を転々としている人や津波で家財道具をすべて失った人など、身一つで入寮せざるを得ない人が結構いるんです。そういう人たちをはじめ、新入生の皆さんをどうにかして支えていくことが、今自分にできることなのかなと思います。自分が高校生の時にお世話になった東京の指揮者の先生が、何も言わずに寮に支援物資を送ってきてくれたんですが、私もその先生と同じように、黒子として新入生を支えたいなと。


(ひろやす)なるほどね。でも、教員採用試験はやっぱり不安でしょう?


(マキコ)はい。全然試験対策ができていないので、不安で眠れないときもあります。今回のことで、自分の母校の教壇に立ちたい、福島で教員になりたいという気持ちがより強くなったのですが、福島県は採用枠が少ない(後日談2:しかも、今回の高校教員の採用枠30人は、震災の影響で100人から削減されたもの。商業枠の有無は5月2日発表)ので、もう勉強しないと合格できないんです。でも、自分の心情としては、寮の業務を無視して勉強に没頭することはできないかな…。


(ひろやす)勉強に集中したい気持ちと震災対応に力を注ぎたい気持ちがぶつかりあっているんだね…


(マキコ)はい。しかも、自分の母校は福島第一原発から20キロ圏内なので、試験以前の問題として、教育実習ができないのです。いま、福島商業高校に教育実習の受け入れをお願いしているところで、どうなるかという不安もあるのですが、そもそも、母校がどうなってしまうのかという不安もあります…。

実家の方も原発から21キロで、すぐ近くの友人の家は津波で流されてしまったようなところです。原発との関係で、南相馬は物流がストップしてしまっています。買い物に行くにも、宅配便を受け取るにも相馬市まで行かなければならないんです。学校だって、原町区の小中学生は鹿島区まで通っていて、高校はサテライト授業になっています。そんな状況の中で生活している母や弟のことが、本当に心配です。


(ひろやす)そんな中で、今、何が一番したいですか?


(マキコ)実は、いままでは、勉強のことも含めて、全然自分のことに手がつかなかったんです。先週からやっと自分の部屋の掃除に手をつけられるようになって(笑)、奨学金や教員採用試験の手続も行いました。少しは心に余裕が出てきたんですかね。いま一番やりたいのは、簿記の勉強です。「利益があったときの感覚」がすごく気持ちいいんです!あとは、トランペットをやっているので、楽器が吹きたいのと、睡眠、ですかね。


(ひろやす)早くできるようになるといいね!では、最後に、今回の地震対応を踏まえてやっておいた方が良いことがあれば、どうぞ!


(マキコ)そうですね…。あっ、やっぱり「意味のある避難訓練」は必要不可欠だと思いますね。寮では毎年避難訓練しているんですが、本当に形骸化していると思うんです。

避難訓練の時間よりも、消防署の方の講話の時間よりも、副学長講話の方が長くて、それが毎年の名物になってしまっています。しかも、「信夫寮は○○人、如月寮は○○人、葵寮は○○人しか参加していない。残りの人たちは逃げ遅れた人です」と延々と話すわけです。これって、参加している人に話しても全く無意味ですよね。しかも、寒空の下で長時間の講話を聴くのは結構辛いので、避難訓練の日に外泊する人が増えて、毎年どんどん参加者が減るという悪循環。

「意味のある避難訓練」にするには、たとえば、学生も参加する形で防災計画を作成し、それに基づいて訓練を実施するということが考えられると思います。そうすれば、学生自身も防災について主体的に考えることができるし、避難の方法を教員、職員、学生のみんなが共有できると思うんです。寮の中でも、避難マニュアルをみんなで共有しないといけないよねっていう話をしてます。特に、食料をどうするか、避難をどうするかについては、今回モメたことだったので、今回の経験を必ず活かさなければならないと思っています。


*******


〔インタビューを終えて〕


葵寮でもさまざまな人間ドラマや人間模様があったんですね。

マキコさんの話を聴いていると、立場は違うけれど、同じように震災対策に奔走していたことが分かって、まるで同志のように思えてきました。
寮生を安全なところに送り届けたい、新入生を不安なく迎え入れたい、という一心で、これまで突っ走ってきたんですね。

「神は試練に耐えうる者のみに試練を与え給もう」という言葉がありますが、マキコさんにこそピッタリな言葉だと思います。
勉強と震災対応とのはざまで悩んでいる姿には心が痛くなりましたが、マキコさんのような人にこそ教師になって欲しいと思いました。

リクエストの辛子明太子買ってきたから、頑張ってね。夜室も応援しています!

コメント

寮生も大変だったんですね!(;_;)

今も頑張っているマキオちゃんには頭が下がります。
くれぐれも、体調には気をつけて下さい(;_;)

  • 2011/04/29(金) 07:38:23 |
  • URL |
  • 愛子 #2CiZrHg2
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