FC2ブログ

ガンバロウ福大!行政の「結」

2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震に端を発する東日本大震災をきっかけに、福島大学行政政策学類の教員有志でブログを開始しました。福大行政に関わる情報共有・情報発信の場として、このブログが、読者のみなさんとわたしたちの、また、みなさん同士の結節点になれば嬉しいなと考えています。一緒に手を携えて、この難局を乗り切っていきましょう。     (2012年3月26日記)

いつの間にか「福島人」、上京するの記


塩谷@夜室長こと「レッドひろやす」、そしていつの間にか「ひろやすおじさん」です。


オレンジやきのりやピンクたろうに業務命令や取材命令を出して、いかにも偉そうですが、ホントはいいように遊ばれているだけの「名ばかり室長」なんです(トホホ)。


さて、今回、原発・震災関係のセミナー出席のために、大震災以来始めて対策室を留守にすることに。夜室の面々とは、大震災から2週間くらいは、ガソリンや食料・水の不足もあって、寝るとき以外は常に一緒だったから(ウソです。お手洗いとお風呂も別でした)、一人で行動するのは、ちと心細い。でも、オやとピたは、室長不在で羽を伸ばしているんだろうなあ。

気分転換してきてねと送り出されたものの、やはり気になるのは、福島のこと。実家の横浜でテレビを見ていても、L字(逆L字)画面でないとなんとなく物足りない(L字画面って何?という方は、葵寮ブログをご覧ください)。そんな震災をきっかけとして、いつの間にか「福島人」になっていた夜室長が上京して体験したこととは・・・


シーン1:横浜の実家にて

ピンポ~ン

ひろやす「ただいま、帰ったよ」

母「(ギョギョ!)あんたその顔どうしたの!? 避難所暮らしでもしていたの?」
〔注:80過ぎの両親はブログを見ていないので、震災後40日間ヒゲを伸ばしていたことを知らなかったのだ〕

母「さっさとシャワー浴びなさい」

ひろやす「汗かいていないし、夕食の後でいいよ」

母「いろいろ埃とかついているかもしれないし・・・」

ひろやす「(ギョギョギョ!)ひょっとして、放射線疑っている?」

母「・・・」

その後は何事もなかったように親子の会話となったわけですが、つくば市のスクリーニング検査の話を持ち出すまでもなく、「福島人」に対する周囲の反応とはこのようなものかと実感した次第。そういえば、丸善に行って「震災」や「原発」の本を買い込み、福島大学に宅配便で送ったときも、店員さんの視線が気になって仕方がなかった。自意識過剰かもしれないけど、しばらくは、「福島」を背負っていかなければならないんだろうか。


シーン2:近所のスーパーにて

翌日、母に頼まれて、近くのFスーパーに買い物に・・・

そうだ、福島の野菜はどうなっているんだろうか? 要チェックや(用語法が違う?)

店に入ると、真正面には茨城県産のレタス、キュウリなどが並べられて、チラシ(写真1)が貼ってある・・・

huuhyouhigai.jpg
(携帯カメラなので見にくくてスミマセン)

チラシには、福島原発から同心円状に赤線が引かれていて、JA○○は原発から150キロ以上離れていることを強調し、「被災地は、今、風評被害と闘っています」の文字が・・・

これじゃあ、福島の野菜はみんな危険みたいじゃないか。

あわてて周りを探す・・・千葉、秋田、群馬、新潟、長野、岩手、秋田・・・ないないない、この季節ならあるはずの、トマト、キュウリ、アスパラ、イチゴなど、福島県産の野菜や果物がまったく見当たらない。
〔注:4月24日現在、出荷が制限・自粛要請されているのは、葉野菜や露地物の原木シイタケなどだけです。農林水産省や福島県のホームページに一覧が出ています〕。

その後、近くの市民生協、A-COOP、スーパーを3店駆け回ったが状況はまったく同じ。

ganbarouhigashinihon.jpg

「被災地支援」などの文字は躍っているが、とにかく福島の野菜や果物は一つも見なかった(福島県産米でさえ、1店でしか売っていなかった)。

以前の横山君のインタビューにもあったけど、生産者・出荷側の問題なのか販売・消費者側の問題なのか、とにかく厳しい現実を見せつけられた気がしました。


シーン3:東京のアンテナショップにて

いったいどこに行ったら福島の農産物に出会えるんだろう? そうか、アンテナショップに行ってみよう。巨大市場東京には、各県が特産品のPRや観光案内を目的にして、アンテナショップを出している。ちょっとした観光気分になるし、地方出身者にとっては、懐かしい味が手に入るありがたい場所でもあります。
〔注:「都内アンテナショップポータルサイト」によれば、32の道県が都内にアンテナショップを出しています。東北各県のショップは、青森県は飯田橋、秋田県は品川、山形県は銀座、岩手県は東銀座、宮城県は池袋にあります。〕

福島県のアンテナショップ「ふくしま市場」はイトーヨーカドー葛西店内に常設されているらしく、こちらのほうには農産物もありそうだが、ちょっと遠いので諦めて、「福島県八重洲観光交流館」に行くことに。

東京駅八重洲口を出て、有楽町方面に歩くこと3分。八重洲ブックセンターを通り過ぎるとすぐのところに、ありました、ありました。

fukushimayaesu.jpg

「キビタンファミリー」(これは、キビタキという鳥をモデルにした福島県の「ゆるキャラ」です)と「赤ベコ」がお出迎え。

ちょうど猪苗代町のキャンペーンをやっていて、地ビールやミニトマトなどを販売している。震災後、福島を応援したいというお客さんが通常の2~3倍訪れているときいていたけど、たしかに平日の午前中にもかかわらず結構な賑わい。そして、当然のように「猪苗代湖ズ」(まだ聴いていない方はこちら)の曲が流れ・・・でも、なんか違うんだよね。

義援金募集のチラシは貼ってあるけど、被災前の浜通りの観光パンフが何事もなかったかのように置いてある。小さな「観光交流館」だから仕方がないのかもしれないが、これで福島のいまの姿が伝わるんだろうか?

その後、東銀座にある「いわて銀河プラザ」まで足を延ばすと、表には、宮沢賢治の言葉を引用した「がんばろう!岩手」宣言が張り出してありました。

iwate.jpg

「世界ぜんたいが幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」。うんうん、そうだよね。

iwatejouhou.jpg

店内に入ると、安否・避難所、ボランティア受け入れ、義援金などの震災関係情報がズラリ。三陸沿岸市町村については、被災前と被災後の写真が並べられ、「通行確認済路線図」あって、受付のお姉さんに頼んだらすぐにコピーをとってくれました。

震災後、関西の研究者から、岩手県や宮城県と違って、福島県の情報がきちんと伝わってこないと指摘されたことがありました。地震・原発事故をめぐっては日本政府の「情報発信力」不足が問題になりましたが、風評被害を防ぎ有効な支援を受けるためには、福島県はもっと正確で分かりやすい情報発信に取り組んでいく必要があるのではないでしょうか。もちろん、このブログについても同じことが言えますね。


さあ、また気合を入れ直して業務復帰だ! オやとピた、どこ行ったあ!

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://311gyosei.blog39.fc2.com/tb.php/79-4a848620
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)