ガンバロウ福大!行政の「結」

2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震に端を発する東日本大震災をきっかけに、福島大学行政政策学類の教員有志でブログを開始しました。福大行政に関わる情報共有・情報発信の場として、このブログが、読者のみなさんとわたしたちの、また、みなさん同士の結節点になれば嬉しいなと考えています。一緒に手を携えて、この難局を乗り切っていきましょう。     (2012年3月26日記)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

今年も法律討論会が開催されました!

こんにちは、昼の震災対策室からおやです。

今年も、毎年恒例、法学専攻の2年ゼミ対抗法律討論会が開催されました!

今年度の出題者である民法の中里先生が記事を寄稿してくれましたので掲載したいと思います。

ではでは、中里さん、よろしくお願いします!


*******

こんにちは、行政政策学類民法担当の中里です。
 先日、法学専攻2年生の恒例行事である法律討論会に初参加しました。本年度の課題は新婚旅行に赴いたXY夫婦がその旅行先のN国で以下のような散々な目に会ったため、責任を追及しようとする場面における法的問題を考察するものです。

 問題文で挙げられた散々な目とは、概略以下の通り。
①移動バスは常に中古バスで、3日目に400キロ移動したバスに至っては天井も低く、椅子のリクライニングが故障しており、悪路では頭をぶつける状態であった。
②旧市街観光のガイドは通訳の能力に問題があり、パンフレットに記載された箇所を周れずに終わった。
③Xは4日目の朝にはZ社に電話で窮状を訴えるなどしたもののZ社の現地デスクがないことなどから十分な対応は叶わなかった。
④4日目も移動の関係でショッピングの時間が予定より短くなった
⑤ロイヤルファミリーの生活体験は、かつての王族の生活と紹介されてテント宿泊を強いられた。
⑥結局6日目は、XYは体調を崩してCで一日過ごし、散々な気持ちで帰国した。

 私は前期に2年生向けの講義(民法)を持っていたこともあって、実は出題するものに直接関係しそうな事例については、講義では極力触れないように気を付けていたりもしました^^;。 出題にあたっては過去の『嶺風』数年分を参考にし、今年も学生が答えられる程度に、しかし一定の水準を保てるようにとの調整をしました。過去2年間、(今の3年生・4年生の)先輩方の立論は力作が多かったため、今回も多少複雑な問題としてみたのですが、海外旅行経験のそれほどないであろう学生たちに「はたして私の問題の意図を読み取ってもらえるのかなぁ・・・」という一抹の不安を覚えていたことも事実です。

 そんな不安を学生たちは見事に裏切ってくれて、出てきた立論は期待した論点を抑えた力作ばかりでした。また、当日の質疑応答もいずれも質問に対して即応答する準備の良さが見え、この半年の努力の成果がいかんなく発揮されていたと感じています。
 どのゼミもとても詳細に、しかもこちらが感心するような(時には出題者すら調べないと知らない知識すら入った!)立論を作成してくれたのはうれしい驚きでした。

 結果は本当に僅差で、3人の審査員全員で300点満点中、1位から3位までの点差が何と4点(!)。ここでついた差は、当日応答の際に緊張していた程度に因るものかなぁ(どのゼミにも緊張は見えたので、本当に微妙な差でしたけどね)。

 法的な面についての細かな講評は、今度の『嶺風』に寄稿するとして、それ以外の雑感の部分をここで少し披露します!

 今回の立論ではいずれのゼミも、旅行を企画した者に責任を認めるべきとして構成してくれていました。ただ、私の数少ない海外渡航経験においても、通訳の能力に疑問符が付く場面(上記②)は決して少なくないばかりか、旅行予定が現地の都合で変更されること(上記②や④)も結構ありました(時には観光地が追加されることも!)。なので、責任追及するためには、トラブルが「多くの旅行者が経験しないようなひどいものであること」といった程度までは要請されそうです。そうした意味では責任の有無を判断するには、一定程度、社会的知識や経験も重要なのではないかなと思っています。

 国の統計によれば、2011(平成23)年の日本人海外旅行者数は1699万人とのこと(法務省入国管理局「日本人出国者数」より)。その多くは海外パック旅行を利用してのものでしょう。旅行は、すべてがスムーズに行けば楽しい思い出となりますが、海外旅行中に大小のトラブルに巻き込まれる可能性は決して低くはありません。比較的大きな事故に分類されると思われる在外公館から報告のあった海外邦人擁護件数だけでも2011(平成23)年には17093件ものトラブルがあったとされており(外務省領事局海外邦人安全課作成資料(http://www.anzen.mofa.go.jp/anzen_info/pdf/2012.pdf)より)、ざっとみて約1000人に一人は大きなトラブルを経験している(!)と考えると、それ以下の小さなトラブル(例えば通訳のたどたどしい日本語や英語等…orz)に会う確率は決して低くないのではないかと思います。
 そうした海外旅行でのイレギュラーな経験なんて、海外旅行に行ったことある友人が数人いれば相当ネタが集まるのではないでしょうか。もし、そうした経験のある人たちが今回の事案を読んだら、①から⑥の中には、「この程度は仕方ない」と判断される余地もあるのではないかと思っています。

 今回の皆さんの立論は、これまでの経験や知識を総動員したものとして、もちろん高い評価が与えらます。しかし、今後それぞれの専門演習では、理論面に加えて、社会経験という側面も意識しながら学習を進めてほしいと思います。そのためには、旅行にとどまらない、学生時代にしかできない経験を増やすこともバランス感覚を養うために重要かも。(あくまでも個人的見解です…)

 いずれにせよ、今回の討論会を通して、今後講義や演習を担当するための元気をいただいたような気になりました。
 2年生の皆さんご苦労様でした!来年も多くの力作に出会えるといいなぁ・・・

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://311gyosei.blog39.fc2.com/tb.php/312-7f3ceea4
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。