ガンバロウ福大!行政の「結」

2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震に端を発する東日本大震災をきっかけに、福島大学行政政策学類の教員有志でブログを開始しました。福大行政に関わる情報共有・情報発信の場として、このブログが、読者のみなさんとわたしたちの、また、みなさん同士の結節点になれば嬉しいなと考えています。一緒に手を携えて、この難局を乗り切っていきましょう。     (2012年3月26日記)

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「レ・フルール」南澤学さんの話を聞く

夜の震災対策室からこんばんは、おやです。

またも間隔があいてしまいました・・・

そんな僕をいつも見捨てずに記事を書いてくれる準さん、今回は、福島駅近くのフランス料理店、「レ・フルール」さんについて、記事を寄せてくれました。僕も何度か行ったことがありますが、オススメですよー♪
ぜひ、みなさんも、ブログを読んだ上で(!)、「レ・フルール」さんを訪ねてみてください。

ではでは、準さん、よろしくお願いします!

*******
 震災があってから、研究や学生さんたちを連れての実習などで、避難された方や行政の担当者など、いろんな方にお話をうかがってきました。ここのところは、「福島に残って、生きていきたい」という方たちのお話をうかがうことが、多くなってきているように思います。
 最近、福島市内の飲食店経営の方とお話をする機会が、数回続けてありました。今日はその中から、福島駅東口駅前にあるフランス料理のお店、「レ・フルール」のシェフ・南澤学さんからうかがったお話を、一部ご紹介したいと思います。快く公開を承諾してくださった学さんに感謝します。

 地震の瞬間は、ランチタイムが終わって、事務室にいた時間だったそうです。1階にある店とはいえ相当な揺れで、割れ物が多い飲食店ということもあり、店内はガラスの破片が散らばって、カウンター裏などはひどい状態になったことが、お店のブログにも出ています(こちら)。

 この記事を読んで、心配して店の様子を見に来られた近所の常連さんも多かったようです。
 隣のビル(パチンコ屋)は、3m×3mの壁が落下して、下にあった車がぺしゃんこに……。「福島でこんな大きな揺れってことは、これがもし関東の地震だったら、あっちではどんなひどいことになっているだろう。」と、とっさに学さんは考えたとか。
 2時間ほどお店の前の駐車場に避難していて、そのあと当日はテラスを片付けて、近所の人も数名一緒に、ストーブをつけて夜明かしをしたそうです。
 家には戻らず、泊まり込んでの数日間。店内の片付けにもかなりの時間がかかり、やっとのことで再開できたのは22日。たまたまですが、わたしはその日、お昼頃久しぶりに福島駅前まで来て、「レ・フルール」でランチを食べたのでした。ツイッターにその時のツイートが残っています。
 「駅前に来ています。ただいま、ごひいきのフレンチのお店「レ・フルール」。なにごとにも動じない、シェフの顔はいつもどおり。飲み物は、ミルクが必要なもの(カフェ・オレとか)はだめみたい。」(実際のツイートは、こちら
 「地震警報が出た直後、シェフが「出口はこちらになります。無銭飲食はされないように。」先払いがいいのかも。」(実際のツイートは、こちら
 このちょっとしたユーモアがたまりません。

 この年、3月の売り上げとしては過去最低。本当なら送別会などで賑わうはずが、例年の4分の1程度でしかなかったとか。仕入れを多めにしていたので、お店で寝泊まりしていた間、自分たちが食べるものには困らなかったのが、不幸中の幸い。
 そのころの学さんのいらだちのようなものが、2011年4月1日のブログ記事にも出ていました。書かれてしばらくしてからこれを読んで、わたしも「レ・フルール」にごはんを食べに行った記憶があります。今回お話を聞いて、この言葉の背後にある彼の気持ちが、初めてちゃんとわかったような気がします。
 「心が折れたら何も始まりません。/こんな時だからお酒飲もうよ!」
 「中央から来た居酒屋にお金使ってる場合じゃないのですよ!」
こちら

 地域の経済は、地元の人間や企業が、地元で消費や事業をすることで回っていくのですよね。でももちろん、お金だけの問題ではありません。学さんは、親しい同業の方と、「レ・フルール」店内でしばらく生活をともにして、食事を出していました。近くの飲食店のご主人は、避難所で炊き出しをされていたし、隣の美容室では水道が使えるようになった後、無料シャンプーのサービスなどをしていました。レベッカ・ソルニットの『災害ユートピア』(亜紀書房)に描かれているような、「無償の助けあい」が、実際に行われていたのが、この時期の福島。
 でも、だったら。余裕ができたら、地元の店に人が戻ってきて欲しいじゃないか、ということだったのではないでしょうか。
 
 訴えかけた甲斐もあってなのか、4月の売り上げはかなり回復。今にいたるまで、「細々ですが、やっていけています。」という状態になったようです。
 福島市内に実家がある学さんが、「やはり地元福島で飲食店を開きたい」と考えるようになったのは、25歳頃。原発事故後も、「避難は考えなかった」。「よそへ行っても、収入ないですからね」。(ほかのお店で話をうかがっていても、こうおっしゃる方はたいへん多いです。)
 「実家の周りには農家がたくさんあって、同級生も農業をやっている。その人たちを見捨てられない。」だから、あえて「福島産の食材を使います」と、ブログでも宣言しました(先ほどの4月1日付記事)。ただ、食べたくない、という人のために、県内食材を使わないものも、メニューには用意されています。
 「震災は、自分がやりたい方向を見直す、いいきっかけだったかもしれないです。」
 今後はこぢんまりとしたかたちで店をやっていきたい、という言葉で、お話は締められました。

 なお、「レ・フルール」ですが、福島駅東を出て、駅前通りの「なか卯」がある角を曲がった先、ビルの1階にあります。
 店内には30席、テラスには10名ほどさらに座れます。現在は、ディナータイムだけの営業。(ランチは予約のお客のみ。)コース(要予約)かア・ラ・カルトで。フランス各地のワインもグラスで楽しめます。頼んだものにもよりますが、ご予算はだいたい3000~4000円くらい。季節によってはジビエも。今はちょうどりんごの季節なので、デザートのタルト・タタンが絶品で……おっとっと。(よだれを拭くしぐさ)
 このお店、以前福島大学行政社会学部に所属していた田村理さん(現在専修大学教員、フランス憲法史)の著書、『国家は僕らを守らない』(朝日新書)にも登場します。福島市新町にあった移転前のお店も雰囲気がよかったのですが、駅前に移った現在も、フレンチ・カフェ風でとてもすてきなお店です。パリ在住歴が長い人を連れてくると、たいてい「なつかしい!」と言ってくれます。

lesfleurs.jpg

コメント

記事訂正

記事を書いたあとに、「レ・フルール」のリニューアルがありまして、現在ランチは休止中です。なお、今ちょうどタルト・タタンの季節でございます(先日食べに行きました)。また、そろそろジビエも始まると思います。

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