ガンバロウ福大!行政の「結」

2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震に端を発する東日本大震災をきっかけに、福島大学行政政策学類の教員有志でブログを開始しました。福大行政に関わる情報共有・情報発信の場として、このブログが、読者のみなさんとわたしたちの、また、みなさん同士の結節点になれば嬉しいなと考えています。一緒に手を携えて、この難局を乗り切っていきましょう。     (2012年3月26日記)

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歴史資料保全活動:山形ネット春季集中作業に参加して

当ブログをご覧になっているみなさんの期待を裏切り、更新をしないままはや2カ月…

ごぶさたしております、おやです。まことに申し訳ありません。

そんな惨状を見かねて、歴史資料チームの阿部さんが、またも記事を寄稿してくれました!

ありがとうございます!

僕もこんど記事を書きます!

最近は、復興庁幹部のツイッター騒ぎで、図らずも(?)、「広すぎる行政裁量」という原発事故子ども・被災者支援法の問題点が明るみに出ています。

久々に、おやの専門分野に引きつけて記事を執筆することにしたいと思います(いつになることやら…という突っ込みはなしで…(^^ゞ)

話が横道にそれました…(笑)。

本題に戻りましょう。

そういえば、阿部さんは最近ホームページを開設されました!

歴史資料保全活動についてのページもあります、皆さん是非、リンクをクリックしてご訪問ください♪

それでは、あべさん、よろしくお願いします!

*******

文化史担当の阿部浩一です。
当ブログではすっかりおなじみ(?)になっている、歴史資料保全活動の紹介です。学生たちが共同で執筆してくれたレポートをご一読ください。
なお、学生たちは「あぶくま学生支援基金」の援助をうけて参加したことを付記しておきます。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

私たちは3月23日と24日に米沢女子短期大学で行われた、山形文化遺産防災ネット(以下山形ネット)の集中作業に参加しました。

山形ネットでは東日本大震災の津波で被害を受けた資料のクリーニング等を行っており、昨年の夏の集中作業に続き、今回の春季集中作業に参加させていただきました。阿部先生、徳竹先生と文化史・地域史ゼミの学生(進学予定者を含む)が両日合わせて13名参加しました。

今回の作業では岩手県の陸前高田の資料を扱うグループと宮城農業高校の資料を扱うグループの二手に分かれてクリーニングや梱包を行いました。

陸前高田の資料は埃や津波を被った時に付いた砂を刷毛などで落とすクリーニング作業を中心に行いました。津波を被ったもので乾燥が不十分だった資料や砂などのゴミが付着したままの資料の中にはカビが生えているものもあり、そのような資料にはエタノールを使ってカビが広がらないように処置しました。

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状態の悪い資料に挑戦した学生もいましたが、刷毛で何度掃いてもゴミが出てくるほど汚れており、クリーニングを終えるだけでもかなりの時間や労力が必要だと感じました。

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宮城農業高校の資料はクリーニング作業がほとんど終わっていたので、洋書と和書に分かれて梱包を行うチームを中心に、ハガキや手紙の目録を作るチームや名刺の整理や目録と書籍の照合を行うチームなど、各々のチームで資料の整理に励みました。

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梱包作業1日目は主にクリーニングが完了した書籍を袋に詰め、箱に収めていきました。箱に番号シールを貼り、大きな密封袋を設置します。そして、その箱に本を詰めていくのですが、その際、その箱にどの本が入っているのか、何冊入っているのかなどを明確にする必要がありました。そのため、本のリストをチェックしながら箱番号を書き込み、箱に入れた本に対応したリストを作成し、本を入れた密封袋に添付するという作業も同時に行いました。

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この作業をすることによって、本の所在を明確にすると共に、本来の持ち主にも整理された状態でお返しすることができます。
リストのチェックと箱詰めした本の対応リストの作成を行いましたが、一冊でもズレが生じると、本の所在がわからなくなるだけでなく、他の作業にも影響するため一緒に作業をする方々と声を掛け合いながら確認を怠らないようにすることが大切だと実感しました。
この時、痛みの激しい書籍は表紙やページが分離する恐れがあるため、薄葉紙で包みました。本を袋に詰める作業では偏りが生じると書籍が変形してしまうことがあるので、運搬の際に袋の中で書籍が動くことのないように大きさを揃えたり、大きな書籍は下に置くようにしたりするなどうまく収めるように心がけました。


梱包作業2日目は本と本の間に緩衝剤を詰めていき、より本が動かないようにしていきます。その後、脱酸素剤を入れる作業に移ります。

まず、酸素インジケータを袋の中の見やすいところにテープで固定しました。そして温度・湿度計を袋の中に入れます。
そのあと、資料を傷つけないようにするために脱酸素剤を不織布に包み、できるだけ袋の中の空気を抜きながら脱酸素剤を入れて密閉していきました。

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脱酸素剤の袋を開けてから密閉するまでは、余計な酸素を吸わせないようにするために、効率的な作業が求められます。そのため、グループでしっかりと役割と手順を確認しました。脱酸素剤を不織布に包んでいく人、脱酸素剤を袋から取り出す人、和書と和書の間に入れていく人、袋の中の空気を抜く人、袋を閉める人、という役割に分担したことで手早い作業ができるようにしました。

この2日間の梱包作業によって、クリーニングを済ませた資料を安定した環境で保管できるようになりました。


その他のチームでは、ハガキや手紙などの目録作りはくずし字で書かれたものもあるため先生方が担当し、目録と書籍の照合作業は、宮崎の資料ネットが作成した目録を用いて、山形ネットの方の指導のもと学生が担当しました。

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今回のボランティア活動ではゼミの新入生で初参加となる学生も多くいましたが、山形ネットの方々の指導のもとで真剣に作業に取り組み、終盤では作業にだいぶ慣れていたように見えました。

私たちが扱った書籍は普段であれば絶対触れることができないものであり、それだけでも貴重な体験でした。しかし、被災したことで資料に触れることができたということは皮肉な感じもしました。
宮城農業高校の洋書は、おそらく明治から大正時代に入手された、農業に関する外国語で書かれた学術書や百科事典にそれらを読むための辞書が中心でした。こういったものは農業高校としての歴史を感じさせるものであることに加え、東日本大震災という歴史を伝えるものとしての役割を併せ持つ貴重な資料となるのではないかと思いました。

歴史資料の保全活動というと、特別な知識が必要なのではないかと思われることもありますが、参加したいという意志があれば誰にでも参加することのできるボランティア活動ではないかと改めて思いました。
もちろん資料を丁寧に扱うという大前提はありますが、実際に資料を扱ってみると、貴重な資料だから保存するという気持ちよりも、むしろ行政社会学部の卒業生でもある山形ネット事務局の小林貴宏さんがおっしゃっていたように「汚れたものをきれいにする」という気持ちで作業に没頭していました。

被災した資料の数は依然として膨大で、これからも被災資料の保全活動を続けていく必要があると感じました。
東日本大震災という大きな震災の中でたくさんの方々によって助け出された資料を後世にまで遺す活動に、私たちはこれからも積極的に参加していきたいと思います。

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【後日談】3月23日の活動が地元の「米澤新聞」で報道され、松川さん(文化史ゼミ、掲載時は2年)のコメントが掲載されました(米澤新聞社より転載許可を得ています)。

米澤新聞20130324

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