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ガンバロウ福大!行政の「結」

2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震に端を発する東日本大震災をきっかけに、福島大学行政政策学類の教員有志でブログを開始しました。福大行政に関わる情報共有・情報発信の場として、このブログが、読者のみなさんとわたしたちの、また、みなさん同士の結節点になれば嬉しいなと考えています。一緒に手を携えて、この難局を乗り切っていきましょう。     (2012年3月26日記)

九州での2つの企画に参加して

 昼の震災対策室から大黒です。
 この夏、日本各地(そして世界でも)で、放射線被害に直面する福島の子どもたちを受け入れるプロジェクトが実施されています。
 さまざまな形で報道されていますね。
 そんな数多くのプロジェクトのうち、九州での2つの企画に参加された中里見さん(憲法担当)に、記事をかいていただきました。

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「おいで福岡プロジェクト」「福島の子どもたちを湯布院でおもいっきり!夏休み招待」に参加して

 放射能に汚染されてしまった福島県。健康のことを考えれば避難するのがいちばんよいことはわかっているが、避難すれば生活基盤を失う。だから、避難できずに県内で生活を続けている家族が何十万世帯もある──子どもの、被曝による健康被害に不安を抱きながら。

 そんな福島の子どもたちに、せめて夏休みだけでも、放射能におびえることなく思いっきり外で遊べる機会をプレゼントしよう──そういう企画が全国各地のNGOから提案されている。私の家族3人(子どもは4歳)は、福岡県うきは市と大分県由布市で行なわれた2つの企画に参加した。

 うきは市で行なわれたのは、「おいで福岡プロジェクト」。このプロジェクトは、”福島の子どもたち・おとなたちを福岡のうきは市へ呼んで「大自然のなかでくつろいでもらいたい」「放射能をデトックスし、免疫力をあげてもらいたい」”という願いから生まれた企画で、8月9日から23日まで、山里の古民家で福島からの5組の母子とスタッフが共同で生活をした。滞在費、食費などは無料。渡航費も、一家族5万円まで補助がある。

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(参加者で無農薬の梨狩りに)

 私の家族は、すでに福岡県福津市に避難しているので、今回はサポーターとして一部参加。福島から、友人家族も参加して、久しぶりの再開を果たすこともできた。連日、子どもたちと川で泳ぎ、虫取りに明け暮れた。川の水は冷たく、お腹まで水につけるのに時間がかかった。トンボ天国で、道路や田んぼの上を無数のトンボが飛び遊んでいた。子どもたちは、虫取り網でトンボを捕ろうとするが、高い所を飛んでいるのでなかなかつかまらない。アゲハ蝶も何種類も飛び交っていた。アゲハ蝶は、飛ぶスピードが速くて、飛んでるアゲハはまず大人でも捕れない。チャンスは地面の水を飲んでいる時。神秘的な色のアゲハを2匹つかまえた。でも、捕った虫はすべて、しばらくしたら逃がしてやった。

 もう一つ、由布市で行なわれたのは、「福島の子どもたちを湯布院でおもいっきり!夏休み招待」。この企画は、”放射能被害により、きゅうくつな生活を強いられている福島のこどもたちに、短い期間だけど避難してもらい、大分県内各地でおもいっきり深呼吸し、水と遊び、森の中で自然と一体化して楽しんでもいたい”という趣旨のもの。こちらも、滞在費、食費、さらに渡航費も無料。11家族が福島から参加した。
 

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(湯布院一望)

期間は8月16日から8日間。福島から大阪まで新幹線。そこからはフェリーで大分県別府港へ。

水族館、自然公園、キャンプ、海水浴と、夏を満喫する楽しいイベントが目白押し。滞在はお寺で、広間にみんなで布団を敷いて寝る。

 私たち家族は福岡県からの参加なので、お寺には泊まらず、由布市が、被災地からの避難者に無料で提供している施設(旧国民宿舎「由布山荘」)にお世話になった。由布市は3月に早々に同施設を被災者の一時避難所にし、9月まで無料で入居できるようにした。収容人員は100名。温泉の大浴場付き。食事は自炊だが、宿舎の厨房が使え、布団や基本的な家電はそろっている。ところが、利用者は茨城からの長期利用者一家族と、今回私たちが3泊したのが2家族目だという。

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(私たちが由布市で滞在した旧国民宿舎)

 私たちは、ついでに由布市と大分県・大分市が主催した移住希望者説明会にも参加した。由布市は雇用促進住宅を、大分県と大分市はそれぞれ公営住宅を半年から2年の期間、無料で提供してくれるという。また、大分県のハローワークで職探しをする場合、渡航費も出してくれるという支援策もある。

 上記「夏休み招待」企画スタッフが歓迎夕食会のあいさつで言っていたのだが、由布市は福島県三春町と町づくり交流を重ねてきたり、福島とのつながりが長いそうだ。そして、福島県と大分県は共通点が多いとも──山あり、海あり、温泉あり、果樹栽培もさかんな観光と一次産業の農業県。たしかに休火山由布岳のふもとの雄大な景色は、磐梯山のふもとに広がる雄大な磐梯高原の景色と重なる。しかし大きな違いは、原発立地県の福島と、原発のない大分。事故が起き、かたや被災県に、かたやそれに支援の手を差し伸べる県になった。

 原発不立地県とはいえ、実は大分市は、愛媛県の伊方原発からわずか50km。愛媛県の県庁所在地松山市よりも、伊方原発に近いのだ。伊方原発は、東海地震に連動して起きると言われている南海地震(と津波)の影響を直に受ける。大きな活断層も近くを走っている。

 真夏なのに、カラッと乾いてすごしやすく、豊かな自然とダイナミックな大分の景色にすっかり魅了されたのだが、ここにも原発の影がついてまわっていた。

コメント

お久しぶりです

お久しぶりです。
ブログは一段落したので、これからは本名でコメントさせていただきますね。

記事、読ませていただきました。
なんだか胸が苦しくなりました。
実は、教採の二次試験が全て終了したため、私もそのような企画に参加してきました。福島市内の子どもたちが北海道に行く企画の学生ボランティアです。
子どもたちはいつも笑顔で体験プログラムを楽しんでいましたが、「学校で体育らしい体育をしてないから嬉しかった」「先生に草に触っちゃだめって言われてるから北海道でたくさん触っておくんだ」「今年は放射線が心配だからってお母さんが花火大会に連れて行ってくれなかったんだ」などのことばが度々聞かれました。
福島市の子どもたちが置かれている状況を、改めて思い知らされました。

もし、行政さんのほうで、子どもたちを対象としたイベントを行うなら、是非お声掛けをして頂きたいと思います。
私自身も、子どもたちを元気に出来る取り組みを見つけたら積極的に参加したいと思います。

  • 2011/08/31(水) 11:25:45 |
  • URL |
  • 松波真喜子 #-
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