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ガンバロウ福大!行政の「結」

2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震に端を発する東日本大震災をきっかけに、福島大学行政政策学類の教員有志でブログを開始しました。福大行政に関わる情報共有・情報発信の場として、このブログが、読者のみなさんとわたしたちの、また、みなさん同士の結節点になれば嬉しいなと考えています。一緒に手を携えて、この難局を乗り切っていきましょう。     (2012年3月26日記)

陸前高田市のFさんのこと

夜の震災対策室からこんばんは、しみず@ブログ庶務担当です。

先日の「ひろやすの部屋」では、夜室長と中井さんとしみずの3人が陸前高田市を訪問した様子を夜室長に書いてもらいましたが、今日は、中井さんに記事を寄稿してもらいました。

残念ながら犠牲になってしまった卒業生のひとりが、中井さんの専門演習に所属していたということで、中井さんに記事の執筆をお願いしました。

それでは、中井さん、よろしくお願いします。


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 3月11日(金)の東日本大震災から10日近くがたち、少し気持ちも落ち着いてきた頃、連日、大震災の被害が報道される中、津波の被害が大きかった沿岸地域が気になっていました。

 ちょうど3年前の3月に行政政策学類を卒業したFさんは大船渡高校出身で、郷里の陸前高田市役所に地方公務員として就職しました。テレビ・新聞のニュースで、陸前高田市も壊滅的被害を受け、市の庁舎が3階まで津波に襲われたと報じていました。

IMG_0138.jpg
[ゼミの卒業生からの寄書きの色紙です]

 3月20日(日)夕方、インターネットの安否確認でFさんの名前がないことを確かめ、Fさんに「市役所の3階まで津波に襲われたとニュースで見ました。無事だったでしょうか?」とメールを出しました。メールは届いたみたいなのに、返事が来ません。かなり不安になって、同じ中井ゼミで公務員試験勉強も一緒にしていたIさんにメールをし、Fさんの安否を聞きました。すると、すぐに返事が届き、Iさんにも友達から連絡が入っていて、「詳しいことはわからないのですが、亡くなったそうです。信じられないです。」と書かれていました。
 私も、茫然としてしまいました。無事に逃げていてほしいという私の願いは打ち砕かれました。

 Fさんは、両親に大切に育てられていました。ときどきご両親の話も聞いていました。
 Fさんは学生時代からジャニーズ事務所のグループKATTUNの亀梨くんの熱烈なファンでした。ファンクラブにもはいり、東京などで開催されるライブコンサートにも頻繁に出かけていたようです。3年生の時に那須高原にゼミ旅行に出かけたときに、「亀」というだけで敏感に反応し、「亀」を作っている陶芸工房を見つけ、是非とも立ち寄ってくださいとFさんに懇願され、Fさんは「亀」の小物を嬉しそうに買っていました。

 Fさんが卒業した年の秋に、NHKのローカルニュースで私が福島県庁で「福島議定書」の件でインタビューされているシーンが陸前高田市でも放映されたらしく、すぐに電話をくれ「今、先生がNHKのニュースで映っていました。びっくりしました」と話し、市職員の仕事ぶりや今も亀梨くんの「追っかけ」をしていることを楽しく話していました。

 4月7日付けの朝日新聞は、陸前高田市の戸羽太市長(46才)が妻(39才)を津波で亡くしたにもかかわらず、公務優先で亡き妻に詫びる記事を報じていました。思わず、涙しました。
 
 死者・行方不明者が3万人に迫りそうな今回の大震災は、私と同じように「辛く悲しい」思いをしている人々が、数え切れないほどいるのでしょう。

 3月31日に、明日から社会人になる中井ゼミの卒業生全員に、卒業式ができなかったことを悔やみ、社会人になることへのエールを送りました。返信のメールをくれたSさんは「卒業式は出来なかったことは本当に残念ですが、被災された人や内定取消しにあった学生を考えると、4月から社会人になれる自分は幸せ者だと思います。これから福島の復興のために頑張っていこうと思います!」と福島県職員としての決意を表明してくれました。

 終息の見通しが立たない原発事故を前に、いまだ福島県は立ちつくすことしかできませんが、いずれ「復興」の第一歩を踏み出したい思いでいっぱいです。

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