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ガンバロウ福大!行政の「結」

2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震に端を発する東日本大震災をきっかけに、福島大学行政政策学類の教員有志でブログを開始しました。福大行政に関わる情報共有・情報発信の場として、このブログが、読者のみなさんとわたしたちの、また、みなさん同士の結節点になれば嬉しいなと考えています。一緒に手を携えて、この難局を乗り切っていきましょう。     (2012年3月26日記)

今年のUプロジェクト―植物の力に期待しています!

先日、ぴたがぶどう棚前の「現場」から報告をしてくれましたので、夜室長は、遊休農地の「現場」から報告したいと思います。

4月12日のブログ記事「Uプロジェクト~『遊休農地』は春を迎えています」(コチラ)でお伝えしたように、昨年植え付けた野菜たちは立派に成長していましたが、放射能汚染の影響をどれだけ受けているか分からず、収穫されないまま放置されていました。

昨年度は多くの学生がUプロジェクトに参加して、地元の方々との交流を深め、遊休農地は見違えるほどきれいになりました。しかし、今年度は、遊休農地からは学生の歓声は聞こえてきません。ピザ釜を作って、自分たちで栽培した小麦で手作りのピザを焼いて・・・なんて計画もすっかり水の泡。このままでは、またすぐにもとの遊休農地に戻ってしまいますが、学生を外に連れ出して農作業をしてもよいのか、収穫したものが食べられるのか判断がつかず、夜室長やぴたは悶々とした日々を過ごしていました。

ようやく震災対策も落ち着いてきた4月半ば以降、地元の方と何度か会合(飲み会)を行い、今後どうするかについて話し合いましたが、その中で、農家の皆さんが抱える深い悩みや不安に接することになりました。「自分が丹精込めて育てた野菜も、安全のことを考えると子どもや孫に食べてもらえない」、「かりに放射能が基準値以下でも風評被害で農作物が売れないのではないか?」「今後何十年このような状況が続くのだろうか」・・・

代々受け継いできた土地を耕して生計を立てている農家の方々は、簡単にこの場を離れることはできません。何もせずに農地を放置しておいて補償だけをもらうということもできません。何とかしたい、できることなら何でもして現状を変えていきたいという気持ちがヒシヒシと伝わってきました。

そこで、今年度については、遊休農地を実証実験のための圃場として位置づけ、花や農作物を植えながら、土壌の放射線量の変化や農作物への吸着を測定し、土壌除染も試してみることにしました。

まず、5月21日に遊休農地の放射線量を計測してみました。その結果、地上1メートルでは、そのままの状態では2μ?毎時以下であり大学と比べて特に高い状況ではないこと、水が溜まっている場所や耕した箇所は1μ?前後と低いこと、が分かりました。作業上の安全が確認できたので、翌日には、地域の農家の方に重機を入れてもらい、田んぼを整地してもらいました。

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田んぼに水を引き入れて1週間後の5月29日、10人ほどで田植えを行いました。まずは、セシウムを吸着するゼオライトを散布して、縄を張り、一列になってもち米(コガネモチ)の苗を植えていきました。10メートル四方の小さな田んぼですが、下がぬかるんで足をとられ、雨の中、大変な作業でしたが、なんとか3時間ほどで田植えを終えました。

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6月12日には、ヒマワリの種を播きました。

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ヒマワリには放射性物質を吸着する効果があると言われており、福島でも、いくつかのプロジェクトが始動しています。飯舘村では、土壌汚染の実証実験として、ヒマワリの種を播きました。また、藤沼湖が決壊して大きな被害を出した須賀川市では、作付できない水田を有効利用するために、約16ヘクタールの農地に、ヒマワリの種約210キロ(約100万本相当)を播いたそうです。

ただ、田中俊一先生のお話によれば、ヒマワリが放射性物質を吸着するというのは水耕栽培での実験結果であり、チェルノブイリ事故のあとにヒマワリを植えたのは除染と言うよりも油をとるためということなので、過大に期待することはできません。また、花が咲いたあとのヒマワリをどう処理するか、ヒマワリの種には放射性物質が移行しないか、という課題も残っています。

でも、ヒマワリはなによりも復興の象徴ですし、その花言葉、「情熱」「輝き」「あなただけを見つめている」のように、見るものを元気づけてくれます。

ちなみに、弁護士バッチ(記章)のデザインは、ヒマワリの中に天秤が描かれていますが、ヒマワリは「自由と正義」、天秤は「公平と平等」の象徴です。

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昨日、遊休農地に出かけてみたら、ヒマワリがいくつか芽を出していました。

himawarinome.jpg

稲もしっかり根付いたようで、もうすぐ収穫の時期を迎える小麦ときれいなコントラストをみせていました。

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広大な農地や山林の除染のことを考えると気が遠くなりますが、植物の力を借りながら、一歩ずつでも前に進んでいかなくてはなりません。心から収穫を喜べる日が、1日でも早くきてほしい。そんな思いでいっぱいです。

大募集!!「ヒマワリの里親」を募集します。ヒマワリの種を差し上げますので、庭などで育ててみませんか? ただし人の背丈ほど伸びるようなので、植える場所には気をつけてくださいね。希望する方は、3.11gyosei@gmail.comまでご一報ください!

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コメント

たで食う虫も好きずきの「蓼科」の植物が、セシウムの吸収が良いそうですね。 蓼科といえば、無農薬でも育つ「そば」があるますね。
二期作もできるし、そば栽培はいかがでしょうか?

  • 2011/06/20(月) 22:25:48 |
  • URL |
  • 匿名 #-
  • [ 編集 ]

ソバいいですね

コメントありがとうございます。昨年、遊休農地では、秋ソバを栽培しました。痩せた土地でも育ちますし、花がきれいというのがその理由です。もちろん、皆でそばを打って食べました。ソバの収穫後は、菜の花と小麦を植えたのですが、菜の花はうまく育ちませんでした。うまく育っていたら、放射能対策になっていたかもしれませんね。小麦を刈り取ったあとどうするかは思案中ですが、ソバも有力候補の一つです。蓼科の植物が良いということであれば、「イタドリ」なんかもいいのでしょうか?いつもは畑の厄介者で、退治するのに一苦労しているのですが、今度は「放射線物質退治」の救世主になってくれるのでしょうか?

  • 2011/06/21(火) 06:29:11 |
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  • 夜室長より #-
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